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AMDはNVIDIAのようになれるのか?NVIDIAを買いそびれた人は今こそAMDを買え

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2024年2月21日の決算発表で世界の度肝を抜き半導体メーカーとしてはintelやSamsungといった巨人を抜いて世界一となったNVIDIA。対して、これまでグラフィック用チップの世界ではRadeonシリーズ等でNVIDIAの堂々たるライバルとして双璧をなしていたAMD。しかし今、世界で巻き起こる怒涛のAIブームの中でAI市場においてはAMDは大きな遅れをとっています。今やAI市場で80%のシェアを押さえ王者として君臨するNVIDIAに、”かつての”ライバルAMDはどう立ち向かうのか。NVIDIAのような驚くべき大成長をAMDは見せてくれるのか?

「NVIDIAの株を買っておけばよかった」と悔やんでいる投資家は今AMDに投資するべきなのか?

 

PC市場におけるこれまでのAMDとNVIDIA

これまでPC向け市場においてAdvanced Micro Devices(AMD)は大きな存在感をはなってきました。PC向けGPU(グラフィックス処理ユニット)ではAMDのRadeonシリーズはNVIDIAのGeforceシリーズと双璧をなし高い人気を誇り、またコンシューマー向けゲーム機市場においても、PS5とXBOXという主力の2機種双方にRadeonのカスタムチップが採用される等、AMDのチップ性能は高く評価されていました。さらに、AMDはNVIDIAには無い強みがありました。それはGPUのみならずCPU(中央処理ユニット)も作っていることです。AMDのRyzenシリーズは高い性能とコストパフォーマンスのバランスの良さでIntel製CPUと並び、PC向けCPU市場では高い人気を維持し続けています。

 

AIブームにおけるAMD

近年、人工知能(AI)は驚異的な速度で発展し、世界で生成AIブームを巻き起こし様々な産業に革命をもたらしています。自動運転車から医療診断、金融分析に至るまで、AI技術は私たちの生活の多くの面で不可欠な役割を果たしています。このブームは、高性能コンピューティングとデータ分析の需要を高め、結果としてAIチップ市場の成長を促進しています。

COVID-19パンデミックによって半導体チップ不足が発生しましたが、それは同時にノートパソコンやデスクトップパソコン、ゲーム機などの家電製品への大きな需要を生み出しました。これはAIチップの需要を牽引する一因となりました。また、量子コンピューティング技術の利用増加や、自動車や製造業を含む様々な業界でのAI技術の導入も市場を後押ししています​ ​。

しかし、AMDがAIチップ市場で遅れをとっている原因は、この市場における競争の激化と、AIチップセットの技術革新の速度にあると考えられます。NVIDIAは、AIや機械学習に特化したチップの開発に早くから注力しており、市場でのシェアを確固たるものにしています。一方でAMDは、従来のCPUやGPU市場での強みを活かしていますが、AI特化チップにおいてはこれらの企業に後れを取っている状況です。また、AIチップ市場は家電製品だけでなく、自動車やスマートフォンなど多岐にわたる分野での応用が拡大しており、それぞれに特化したチップの開発が進んでおり、AMDはここでも遅れをとっています。

 

AMDのAI市場における現況

AMDは現在この遅れを取り戻すべく、急ピッチでAI特化チップの開発を行い、さまざまな応用分野に対する独自のソリューションを開発しています。

  1. Instinct MI300シリーズの発表: AMDは、Instinct MI300XおよびMI300Aという新しいAI用チップを発表しました。これらのチップは、クラウドプロバイダーや企業向けに設計されており、特に大規模な言語モデルに必要な大量のコンピューターメモリに焦点を当てています。MI300Xは、メモリ容量とメモリ帯域幅の点でNvidiaのH100 GPUを上回り、AIトレーニングの性能とAI推論の性能の両方で競争力があります​​。AMDはソフトウェアにおいてもNvidiaのCudaソフトウェアプラットフォームに対抗するために、自社のRocmソフトウェアをアップデートしました。これにより、AI開発者が他のプラットフォームへの移行を容易にすることが可能になります​。

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  3. AMDのMI300Xは、1500億以上のトランジスタを搭載し、NvidiaのH100に比べて2.4倍のメモリと1.6倍のメモリ帯域幅を提供します。これにより、AMDはNvidiaに対して技術的な優位性を持つと考えられています​​。既にいくつかの大手テクノロジー企業がAMDのInstinct MI300Xの採用を発表しています。これは、Nvidiaの高価なグラフィックスプロセッサに代わる選択肢を求める顧客の心理を示しています​​。

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  5. 今後の見通し: Nvidiaは依然としてAIコンピューティング市場の80%を支配していますが、AMDの新しい製品は高いポテンシャルを持っており、NVIDIAの正当なライバルとしてAI市場での競争を激化させるでしょう。特に、大規模な言語モデルに必要なメモリ容量でのAMDの利点は、市場に影響を与える可能性があります​​。Nvidiaとの間での激しい競争が予想されますが、AMDは技術的な進歩を続け、市場におけるポジションを強化しようとしています​​。

 

パートナーシップと市場拡大

AMDは、業界の大手企業とのパートナーシップを積極的に進めています。例えば、Microsoft、Sony、Samsungとの協力により、ゲーム機やモバイルデバイス向けのカスタムチップを開発しています。これにより、AMDは多様な市場での存在感を高め、新たな顧客層へのアプローチを実現しています。また、クラウドサービスプロバイダーとの連携によって、データセンター市場でのシェアを拡大しています。

AMDは研究開発に大きな投資を行い、持続的なイノベーションを推進しています。この投資により、AMDは半導体技術の最前線に立ち続け、新たな市場機会を捉えることができます。例えば、AIと機械学習のための専用チップの開発や、量子コンピューティング分野への進出など、未来の技術に向けた基盤を築いています。

AMDの戦略とイノベーションは、同社がテクノロジー業界のリーダーとしての地位を維持し、さらなる成長を遂げるための鍵です。持続可能な技術革新と市場拡大により、AMDは今後も業界の進化を牽引し続けるでしょう。投資家にとって、AMDはその革新的なアプローチと将来の可能性により、魅力的な投資先となっています。

 

 

AMDのエコシステム

AMDは、その技術革新と製品開発を支える強固なビジネスエコシステムを構築しています。このエコシステムは、多様な産業セクターにまたがる幅広いパートナー企業群から成り立っており、その中には、大手クラウドサービスプロバイダー、PCメーカー、ゲーム開発会社などが含まれます。AMDは、これらのパートナーと緊密に協力して、製品の互換性を高め、新たな市場機会を創出しています。

AMDは、特にクラウドコンピューティングとデータセンター分野でのパートナーシップを強化しています。例えば、Microsoft、Oracle、Metaなどの大手テクノロジー企業との提携を通じて、AI GPUチップの販売を増やしています。これらの協力関係は、AMDが提供するAIチップの性能と効率を最大限に活用し、より幅広いアプリケーションでの使用を促進することを目的としています。

ヘルスケア、金融、自動車などの分野では、AMDのチップセットがデータ分析、画像処理、AI駆動のアプリケーションに活用されています。これらの産業でのAMDの存在感は、同社の製品ポートフォリオの多様性と適応性を示しています。AMDのビジネスエコシステムは、同社が半導体市場において重要な地位を占める要因の一つです。この戦略により、AMDは市場での存在感を強化し、AIと機械学習の分野での競争力を高めています。

 

まとめ

AMDは、現時点ではAI市場においてNVIDIAに大きなリードを許しています。しかし、RyzenやRadeonの実績で誰もが知る通り、AMDのチップ開発技術は世界でもトップレベルであり、今AMDはNVIDIAが切り開いたAI向け市場への道を全速力で疾走しています。

今後5年間で10倍に成長すると予測される生成AI市場(今後5年で生成AI市場は10倍に成長する、その理由)。世界中で急拡大するAIチップ市場において、今後NVIDIA一社では製品の供給が間に合わないであろう事は、多くの人が認めるところです。そして顧客はより多くの選択肢を求めています。

IntelやSamsung、OpenAIやARMといった半導体業界の巨人達も当然この市場にターゲットを絞っていますが、2番手としてNVIDIAの後ろにつけているのは間違いなくAMDです。現在AMDの時価総額は”わずか”3000億ドルほどですが、ほんの16ヶ月前はNVIDIAの時価総額もまた同じ程度だったのです。今や2兆ドルに成長したNVIDIAを完全に再現してみせることをAMDに期待するのは荷が重いかもしれませんが、半分の1兆ドルなら十分に現実的と言えます。

同社の技術革新と戦略的パートナーシップは、長期的な成長潜在力を示唆しています。市場動向、財務健全性、そして技術的な先進性を考慮すると、AMDは強固な市場ポジションを維持し、今後数年間でその地位をさらに強化すると予想されます。NVIDIAに投資しそびれた人も、今NVIDIAに投資している人も、これからは是非AMDに注目してください。

 

 

※当ブログで紹介している情報・データは正確を期すよう努力していますが、誤りや変更が生じる可能性があります。投資判断はあくまで自己責任で行っていただくようお願いします。

 



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