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とうとうやってくる水素時代の本格的な幕開け~投資目線で見た水素燃料と水素自動車

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水素エネルギーへの関心の高まり

最近の世界情勢、特に中東の不安定さ、ロシアからのエネルギー依存脱却への動き、そして電気自動車(EV)への評価の変動は、今水素エネルギーに新たな光を当てています。これらの要因は、水素燃料や水素自動車に対する再評価を促しており、エネルギー多様化と持続可能性への関心を高めています。

グローバルなエネルギー環境の変化

  • 中東の政治的不安定性:伝統的な石油依存からの脱却と、新しいエネルギー源へのシフトの必要性が強調されています。
  • ロシアの燃料への依存脱却:特にヨーロッパ諸国は、ロシアからのエネルギー依存度を下げるために代替エネルギー源を模索しており、水素エネルギーがその一つとして注目されています。
  • EVへの関心の変化:一時の電気自動車やEVメーカーへの熱狂が一段落し、電気自動車のデメリットが客観的に語られるようになってきました。そしてより持続可能で実用的な代替燃料として水素の可能性が再考されています。

水素エネルギーのポテンシャル

水素エネルギーは、エネルギーの安全性、供給の信頼性、環境への影響を考慮した際に、魅力的な代替エネルギー源となり得ます。水素は燃焼時に二酸化炭素を排出しないため、地球温暖化への影響が非常に低いという利点があります。

技術進歩と経済性の改善

水素エネルギーの普及に向けては、生産コストの削減と技術の発展が重要です。現在、水素の製造コストは他のエネルギー源に比べて高いものの、技術革新によるコスト低減が進むことで、将来的にはより広範囲に普及する可能性があります。

 

日本における動向

日本は、水素エネルギーの先進国として長年の取り組みを行ってきました。特に、パナソニックの「エネファーム」やトヨタの「ミライ」、岩谷産業のような企業は、この分野で重要な役割を果たしています。

パナソニックのエネファーム

パナソニックは、家庭用燃料電池「エネファーム」の開発に力を入れています。エネファームは、天然ガスや都市ガスから水素を取り出し、燃料電池で電気を生成するシステムです。このシステムは、エネルギー効率の向上とCO2排出の削減に寄与しています。

トヨタのミライ

トヨタは、燃料電池自動車「ミライ」を通じて、水素社会の実現に貢献しています。新型ミライは、水素と空気を使用して電力を生成し、その電力でモーターを駆動させる仕組みを採用しています。ミライは、水素搭載量の増加や燃料消費率の改善など、技術的な進歩が図られています。

岩谷産業の水素への取り組み

岩谷産業は、水素供給インフラの構築に注力しています。水素ステーションの設置や水素供給の効率化に関する技術開発を進めており、水素エネルギーの普及に不可欠な役割を担っています。

今後の展望

日本政府は、水素社会の実現に向けた「水素基本戦略」を策定し、水素エネルギーの普及に向けた取り組みを進めています。企業の技術開発や政府の政策支援により、今後も水素エネルギーの普及は加速すると予想されます。特に、エネルギー効率の向上、コスト削減、環境への影響の低減が重要なポイントとなります。

日本は、水素エネルギーの開発と普及において先進的な役割を果たしてきました。パナソニックのエネファーム、トヨタのミライ、岩谷産業の取り組みは、今後の水素社会実現に向けた重要なステップです。政府と産業界の協力により、水素エネルギーのさらなる発展が期待されます。

 

アメリカにおける動向

アメリカは、水素エネルギーの開発と利用において新たな潮流を生み出しています。特に、国家クリーン水素戦略の推進や民間企業の積極的な取り組みが目立ちます。

国家クリーン水素戦略

アメリカエネルギー省は、2030年までに年間1,000万トンのクリーン水素の生産を目標としています。この戦略は、産業部門や大型輸送、クリーン電力網向けの長期エネルギー貯蔵などに焦点を当てています。また、民間部門の投資を刺激し、クリーン水素のサプライチェーンを発展させるための技術革新と規模拡大が重要な要素とされています。

企業の取り組み

  • ジェネラル・エレクトリック(GE):GEは、炭素排出を削減するための水素技術の開発に取り組んでいます。特に、ガスタービンの分野で水素を利用した発電技術の開発に力を入れています。
  • シェル: 石油大手のシェルは、クリーン水素の生産と利用に注力しており、特に交通部門での水素利用に関するプロジェクトを進めています。

水素エネルギーの普及に向けた課題

アメリカにおける水素エネルギー普及のためには、コスト削減やインフラの整備が重要な課題です。現在、水素の製造コストは他のエネルギー源に比べて高く、これが普及の障害になっています。また、水素ステーションの整備など、必要なインフラの拡充が求められています。

今後の展望

アメリカにおける水素エネルギーの将来は明るいと言えます。国家戦略と民間企業の取り組みにより、技術革新が進み、コスト削減やインフラの整備が進むことが予想されます。これにより、水素エネルギーの普及が加速し、より持続可能なエネルギー源としての地位を確立することが期待されます。

 

欧州における動向

欧州の水素エネルギー政策の動向

欧州は、「欧州グリーン・ディール」を掲げ、2050年までの炭素中立を目指しています。この目標達成に向け、欧州は水素エネルギー、特にグリーン水素の生産と活用に注力しています。「グリーン水素」とは再生可能エネルギーを用いた水の電気分解によって生成される、CO2を排出しない水素を指し、環境面で大きな利点があります。
※「ブルー水素」・・・水素生成時にCO2は排出されるが、適切な方法で処理し大気中のCO2を増やさないようにしている水素
※「グレー水素」・・・水素生成に化石燃料等を使用し、生成時に大気中にCO2を排出する水素

欧州委員会による水素戦略

欧州委員会は、水素エネルギーの発展に向けて「欧州水素戦略」を策定しています。この戦略の一環として、「欧州水素銀行」の構想が提案されており、グリーン水素市場の形成と普及を目指しています。この銀行は、グリーン水素生産への投資を後押しし、生産コストの差額を補填することで、グリーン水素の普及を促進することが目的です。

水素エネルギーの供給と活用に対する野心

欧州は、2030年までにグリーン水素の域内供給を大幅に拡大する野心的な目標を掲げています。この目標達成に向けて、EUは水素関連の研究開発、水素製造用の電解槽の製造、水素生産に関する全方位的な支援策を推進しています。特に、電化が難しい産業や運輸部門などでのグリーン水素の活用が想定されており、これには鉄鋼産業や長距離輸送が含まれます。

グリーン水素のコスト問題と未来

現在、グリーン水素の価格はグレー水素に比べて高いという課題があります。しかし、技術の進歩と規模の経済により、将来的にはグリーン水素の生産コストが1キログラムあたり2〜3ドルまで低下することが期待されています。このようなコスト削減は、グリーン水素をより競争力のあるエネルギー源へと変える可能性があります。

欧州における水素エネルギー政策は、環境に配慮した持続可能なエネルギー源の開発に向けて急速に進展しています。グリーン水素の普及とコスト削減が今後の課題であり、これが実現すれば、より環境に優しい未来への大きな一歩となるでしょう。

 

中国における動向

中国の水素エネルギーへの取り組み

中国は世界最大の水素需要国であり、現在は主に化石燃料由来の水素が中心ですが、将来的には再生可能エネルギーやグリッド電力から生成された水素の利用が期待されています。中国政府は、温室効果ガス削減を目指して2030年までにカーボンピーク、2060年までにカーボンニュートラルを実現する目標を掲げています。

中長期発展計画

中国は「水素エネルギー産業発展中長期規画(2021~2035年)」を策定しました。この計画では、2025年までにモデル都市群での実証事業を進め、再生可能エネルギーによる水素製造量を年間10万〜20万トンに達成し、CO2排出を大幅に削減することを目標としています。2030年までには、水素エネルギー産業の技術革新体系を完成させ、カーボンピークアウト目標達成の重要な手段として位置付けています。そして2035年には、水素エネルギー産業システムを形成し、多様な応用エコシステムを構築することを目指しています。

自動車メーカーによる取り組み

中国の自動車メーカー、特に電気自動車(EV)メーカーは、水素自動車の開発にも積極的に取り組んでいます。中国政府の支援のもと、これらのメーカーは水素燃料電池技術の開発を進め、市販化に向けた準備を進めています。この取り組みは、中国がカーボンニュートラルの目標を達成するための多様なエネルギー源の活用という大きな戦略の一環です。

水素エネルギー産業の発展への取り組み

中国では、再生可能エネルギーベースの水素製造に関する実証プロジェクトが進行中で、水素エネルギー産業のサプライチェーン構築に向けた取り組みが活発化しています。中国の水素関連産業は発展の初期段階にあり、産業創造力や技術レベルの向上、基礎的な制度の確立が急務とされています。

中国の水素エネルギー産業の未来

中国の水素エネルギー産業の発展は、国のエネルギー安全保障とカーボンニュートラル達成に向けた取り組みの重要な一環となっています。今後、技術革新や国際協力を通じて、中国の水素エネルギー産業はさらなる発展を遂げることが期待されます。

 

投資家目線で見た水素関連カテゴリー

水素エネルギー市場の成長と投資の機会

水素エネルギー市場は、脱炭素化の進展とともに近年特に成長しています。特に、グリーン水素は再生可能エネルギーによって生成されるため、環境に優しいエネルギー源として注目されています。しかし、その生産コストは現在高く、投資家にとってはコスト削減の進展が重要なポイントです。再生可能エネルギーの価格低減や技術革新により、今後10年でグリーン水素のコストが1キログラムあたり2〜3ドルに低下する可能性があります​​。

全体的にはまだ注目度の低い水素エネルギー関連銘柄への投資は、アーリーアダプターとして新しい市場に早期に参入するチャンスと言えるでしょう。特に、水素生産技術、輸送インフラ、燃料電池技術など、水素エネルギー関連の様々な分野に投資することで、将来の成長ポテンシャルを捉えることができます。

グローバルな市場の動向

世界的には、EU、アメリカ、中国が水素エネルギー市場の成長を牽引しています。これらの地域での政府の支援や投資促進策は、市場の成長に寄与しており、これらの動向は、日本の個人投資家にとっても重要な情報源となります。

これまで水素エネルギーは技術の未成熟さや欧米・中国のEVへの注力等によってあまり注視されていませんでした。しかし、今では世界各国が水素エネルギーに本腰を入れつつあり、間違いなく新たなフェーズに入っています。そうなると技術的ブレークスルーが実現するのももう間もなくでしょう。水素エネルギーは、脱炭素社会への移行というグローバルなトレンドの中で最も重要な役割を果たす可能性があると見られています。我々投資家は、新技術の進展、国際市場の動向、および政府の政策を見極めつつ、この分野と積極的に関わりを持っていくことが推奨されます。

 

※当ブログで紹介している情報・データは正確を期すよう努力していますが、誤りや変更が生じる可能性があります。投資判断はあくまで自己責任で行っていただくようお願いします。

 



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